瀬戸内海沿岸の中心都市である松山、広島、岡山、高松の4市が観光や産業振興で連携を強化しようと、「第1回瀬戸内4県都市長会議」が2日、愛媛県松山市道後湯之町の道後温泉本館であり、各首長が連携施策で意見を交わした。
 会議は、岡山市の大森雅夫市長が「瀬戸内海をキーワードに広域連携で長所を生かすことが相乗効果につながる」と設立を提案した。
 初会議で広島市の松井一実市長は、松山―岡山と広島―高松を結んだ「X」と、4市を巡る「O」を意味する「XOルート」を創設し、交通事業者も巻き込んで売り込む一大構想を提言。連携の証しに4市合同のエンブレム作成も提案し、各市長の賛同を得た。
 松山市の野志克仁市長も、観光客の増加が著しい台湾をターゲットに、4市連携のモデル的広域観光周遊ルート形成について説明。台北との定期便がある広島、高松空港で入出国し、松山や岡山を巡る案を出した。高松市の大西秀人市長は「観光をきっかけに産業振興や経済振興にもつなげよう」と呼び掛けた。
 各市長の提案を基に、4市の担当部局で協議し2016年度中の連携事業実施を目指す。
 会議は今後も年1回のペースで継続し、次回は16年秋ごろに岡山市で開催予定。